社会人としての技術者が技術知識を得、技能向上をすることは、偏に技術者個人の問題であり、組織がそれを強制する性質のものではないと考えています。技術修得の場を作る……。それを利用するか否か、技能が向上するか否かは、各々の技術者の責任において選択されなければならないのです。
このような考えの上に、私達は教育研修の施策を行っています。その体系は、糸口をつかむ場、体得する場、そして情報集積の場を用意するという3つの観点からなっています。
技術の糸口を与える場
技術者の要望をもとに教育担当が、企画する社内講習、社外講習そして社外通信教育があり、技術者が独自に企画し自主運営する技術研究会があります。各種の講習会は基礎技術、応用技術、専門技術そしてリーダーシップ、マネージメント教育が対象となっています。技術研究会は内容が、広い意味での技術問題を対象としていれば、申請により、講師の斡旋も含め運用ツールの手配の便宜や費用の援助などし、その運営の支援をします。
技術を体得する場
OJT(業務を通しての教育)の体系化を推進しています。技能の修得は一方で講習・学習により知識を得ることが必要ですが、また実践を通し種々の
状況に遭遇し、解決する中で何かを得、身につけていく体験もそれに劣らず大きな要素になります。OJTの基本として、業務(プロジェクト)の人員配置において常に各々の技術者の技能向上を配慮すること、そしてその目的に合致した商品の取得に勤めることが大事です。また、プロジェクトの運営にもその為の創意と工夫が反映されなければなりません。私達は人員配置をこの視点でとらえ意図的に場の設定を行うとともに、その経過をフォローし、各人の意欲を支援していきたいと思います。
情報の集積の場
図書・資料の充実と整理が重要な課題となります。
|